高速増殖原型炉もんじゅ


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これまでに発生した事故高速増殖炉の問題点


 もんじゅは、福井県敦賀市にある日本原子力研究開発機構の熱出力71.4万kWのナトリウム冷却高速中性子型増殖炉である。プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使用して消費量以上の燃料を生み出す高速増殖炉による発電の実用化(商業炉の完成)のための原型炉(次の実証炉の開発研究用)。敦賀半島北端部西岸に位置する。発電プラントは1基(毎分3,600回転で出力28万kW)。
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これまでに発生した事故
 
ナトリウム漏洩火災事故
 1995年、二次冷却系で温度計の設計ミスからナトリウム推定640kg±42kgが漏洩し、火災となった。国際原子力事象評価尺度ではレベル1と判定されたが、対応の遅れや動燃による事故隠しが問題となった。
この事故以来、原子炉は休止状態が続き、稼動できなくなった。

 1995年12月8日 運転開始前の点検のために、出力上昇の試験をしていた。目標の熱出力43%を目指し、出力を徐々に上げていた。
19時47分に、二次冷却系配管室で配管のナトリウム温度計が「温度高」を示した。通常480℃のところ600℃の目盛りを振切っていて、実際何度になっているか判らないほど高温になり、引き続き同じ場所で、火災報知器が2か所、さらにナトリウム漏洩を知らせる警報も発報した。運転員らが現場に駆けつけたところ、目視で「もやっている程度の煙」を確認。(ナトリウム火災の特徴)その後も火災警報の範囲は広がり、ついには階を超えて発報を始めた。

 20時0分、火災警報機が14か所発報した時点で、運転員らは異常時運転手順書「2次主冷却系のナトリウム漏洩」に従い原子炉停止を決断し、原子炉の出力を徐々に落とし始めた。原子炉を急激に停止させる「緊急停止」は炉に負担をかけるため、炉を保護する為に緩やかな出力降下を目指した。その後、非常に大きなベル音が連続して鳴動するため、運転操作の妨げになるとしてベルの停止操作を行った。そのため、別の火災報知器がさらに発報していることに気づくのが遅れた。
20時50分頃には運転員が現場で白煙の増加を確認した。

21時20分、事故発生から1.5時間後、火災警報器が34か所発報にも及んだ時点で、事態を重く見た運転員らが手動で原子炉を緊急停止させた。充満した白煙と高温により、防護服を着用しても現場に立ち入ることは困難で、被害状況は全くつかめなかった。しかし、原子炉停止後も火災報知器の発報は続き、最終的には66か所に及んだ。

22時40分、二次冷却系Cループ配管内のナトリウムの抜き取り操作開始した(9日0時15分終了) 。

23時13分、二次冷却系Cループ配管室、蒸気発生器室の換気空調系が停止。
翌日午前2時に、事故現場に立ち入り、状況を確認したところ、高融点の鋼鉄製の床が浸食され、さらにナトリウムが周囲にスプレー状に散布されている事がわかった(いわゆる「2時ビデオ」の撮影)。なお、漏洩した金属ナトリウムは二次冷却系で、放射線漏れは無く、原子力発電所の国際原子力事象評価尺度に照らせば極めて軽微な被害ということになる。
 

制御棒挿入事故
 2010/5/10夜、高速増殖炉原型炉もんじゅで核分裂を抑制する制御棒の挿入作業が中断。日本原子力研究開発機構は11日、操作法を知らなかった運転員の操作ミスが原因だったと明らかにした。この運転員が操作ミスのあった制御棒の挿入作業に当たるのは初めてだった。ボタンの長押しが必要だったのに何回も短く押したため、制御棒が十分挿入されなかった。操作法を記した「試験要領書」にも長押しが必要との記述はなく、訓練もなかったという。

炉内中継装置落下事故
 2010年8月26日、炉内中継装置(直径46cm、長さ12m、重さ3.3トン)がつり上げ作業中に落下する事故が起きた。以後、24回以上の対応策を実行するもののすべてが失敗し、いまだ解決することができず、運転も廃炉も出来ないようになっている。

 高速増殖炉の場合、燃料棒の周りはナトリウムによって満たされているため、この炉内中継装置に燃料棒を取り付け上げ下げすることで燃料棒を交換する。この中継装置は二本の筒をつなげた構造になっているが、この2本の筒の接続部にギャップが発生し変形していることが確認されている。
 そのため中継装置を動かせず、燃料棒の交換を行うための手段が無い。現在は実質燃料棒の交換を行うことは不可能。
 ・つまり新しい燃料に取り替えることも、すべての燃料を取り除いて廃炉にすることも出来ない状態。
 ・落下した装置を引き抜くための追加工事や試験などの復旧作業に約9億4千万円の費用がかかる。
 ・そのため現在は、制御棒をなんとか炉内に入れて核反応を制御しつつ、発電は全くせずまま1日5500万円、年間500億の費用を使って稼動中。

 2011年2月14日 装置を現場で担当する燃料環境課長が福井県敦賀市の山中で自殺し、遺体で発見された。
日本原子力研究開発機構は、落下した炉内中継装置を燃料出入孔スリーブと一体で引き抜く保全計画を策定し、国の確認を受けて実施する予定である。 その計画日程によれば2011年度から40%出力試験、2013年度から本格運転予定となっている。
 





 
高速増殖炉の問題点
 
核暴走の危険がきわめて高い
 核分裂の速度が速いので、一瞬のうちに制御が不可能になってしまう。また核燃料の配置の密度も高いため、ちょっとしたトラブルで暴走しやすい。また中性子の速度も速く、制御棒によっての制御の効きが遅い。
 燃料棒は高温、高燃焼状態で使うため、曲がることが常識になっている。もし内側に曲がればそれだけで核分裂反応が活発化し、万一、燃料がくっつく、欠ける、崩れるなどすれば、たちまち核暴走事故になる。
 
ナトリウムを使用している
 冷却材にナトリウムを使用しているが、ナトリウムは非常に扱いが難しく危険な物質。空気に触れたら燃え、水に触れたら爆発する。過去に発生したナトリウム漏洩火災事故は、ナトリウムの扱いに失敗したことが原因。
 
猛毒のプルトニウムを増やしている
 プルトニウムは1グラムで、数百万人を殺すことができる猛毒。
 
立地上、地震に弱い
 「もんじゅ」では、高温に強い材質を使わなければならないため配管にステンレス鋼を使用している。しかしステンレス鋼は熱を伝えにくいうえに、温度が上がるととてもよく伸びるという性質がある。このため配管は10ミリと薄く(軽水炉では70ミリ)、曲がりくねった構造となっている。したがって地震などの震動にきわめて弱いということになる。
 「もんじゅ」の直下には35~40キロメートルの地震断層が走っていると想定され、その地震の規模はマグニチュード7.3が考えられると、裁判のなかで原告側が明らかにした。
 
 
ストップ・ザ・もんじゅ
 
 
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これまでに発生した事故高速増殖炉の問題点

 
 

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